江戸時代からの創業で、薬草から始まり、お寺の線香から香りを楽しむお香まで幅広く扱う山田松香木店。建物の老朽化と事業の拡大をきっかけに、少人数でお店をされていた頃からの長いお付き合いになります。御所西エリアに立地し、閑静な街並みに合わせながら、格子をふんだんに使用した、モダンな中にも歴史を感じる雰囲気の建物です。格子は天然の木を使っているので、もともとの白い色から時間が経つとともに、いい色に風合いが変化していくのも楽しみの一つです。
本館を建てた後の北館の増築は、営業中の店舗で極力工事の騒音が出ないよう苦労しました。設計された図面に対して、施工の順番に沿ってきっちり進め、その中でいちばんベストな方法を考えるのが私たちの仕事だと思っています。
建築物には様々な人の「想い」があり、竣工時には建築中の出来事が走馬灯のように思い出されます。竣工時、施主様が一言、「あぁ、出来たなぁ」と言ってくださいました。その一言に色々な想いがあったのだと思います。年月が経って味が出てきた建物を見ると、お店もこのまま繁栄してくれたら良いなと思います。